安い美容鍼は危険?その本当の理由

安い美容鍼は危険?その本当の理由

最近、美容鍼が手軽に受けられるメニューとして、整骨院や整体院で提供されるケースが増えています。特に、グループ経営の整骨院などでは、3000円以下という驚くほど安い価格で美容鍼を受けられることがあります。しかし、こうした「安さ」を売りにした美容鍼には注意が必要です。
今回は、その裏に潜む問題点と、安全で効果的な美容鍼を選ぶポイントについて解説します。

安い美容鍼の目的は「窓口料金のアップ」

安価な美容鍼は、患者さんに喜んでもらうための「本格的な施術」ではなく、窓口料金を少しでも増やすための商品として提供されているケースがほとんどです。具体的には次のような背景があります。

単価アップのためのオプション
通常の整骨院メニュー(保険診療など)では利益が限られているため、手軽に取り入れられる「美容鍼」を追加メニューとして提供。片手間で行える施術で料金を上乗せするのが目的です。
本格的な技術は不要
美容鍼の中でも、肌の表面に軽く鍼を刺すだけの施術なら専門的なスキルはさほど必要ありません。そのため、初心者でも施術可能であり、質よりも量を重視して提供されます。

安い美容鍼の特徴:「コラーゲン」「肌」「ツボ刺激」

安価な美容鍼には、よく次のようなキャッチフレーズが使われています。

「コラーゲンの生成を促進」
肌を刺激してコラーゲン生成を促すとされていますが、その効果は抽象的で、どれほどの変化があるのかは明確な基準がありません。

「肌がきれいになる」
漠然とした表現で、一時的な血行促進による効果を謳っていますが、長期的な改善にはつながりにくいことが多いです。

「ツボを刺激して美容効果」
ツボ刺激は確かに東洋医学の基本ですが、美容効果を保証する基準や明確な方法論がなく、効果の有無は施術者の技術次第です。

これらの表現に共通するのは、どれも具体的な基準がなく、曖昧な効果を前面に押し出している点です。

エラ張りや筋肉にアプローチする美容鍼は違う!

もしあなたがエラ張りやフェイスラインの改善を目的としているなら、こうした安価な美容鍼では満足できない可能性が高いです。本格的な美容鍼は、次のようなポイントで違いを感じられます。

☆筋肉へのアプローチ
咬筋や表情筋に的確に鍼を刺し、筋肉の緊張をほぐす施術が行われます。これにより、エラ張りが軽減し、顔全体がスッキリします。

☆姿勢改善と連動した施術
顔の筋肉の緊張は姿勢の悪さとも関連しています。本格的な施術では、骨盤や首、肩など全身のバランスを見ながらアプローチするため、持続的な効果が期待できます。

☆一定の価格設定
本格的な美容鍼は、施術者の高い技術と専門知識が求められるため、ある程度の価格が設定されています。具体的には、1回5000円~1万円程度が相場です。この価格設定には、施術の効果や信頼性が反映されています。

安全で効果的な美容鍼を選ぶポイント

安い美容鍼を選ぶ前に、次の点を確認してみてください。

施術内容の説明が具体的かどうか
「筋肉」「姿勢」など具体的な施術内容が説明されているかを確認しましょう。抽象的な表現に留まる場合は注意が必要です。

施術者の経験や資格
美容鍼は、解剖学や筋肉に関する深い知識が必要です。施術者の経験や実績、鍼灸の資格はもちろん(なかったら完全に違法なので)、その他専門的な資格を確認することが大切です。

価格が極端に安すぎないか
3000円以下の施術は、窓口料金アップを目的とした可能性が高いため、本当に効果があるのか慎重に判断してください。

最後に

美容鍼には「安さ」に飛びつくリスクがあることを知っておきましょう。特に、エラ張りや筋肉へのアプローチを求める場合は、技術力の高い施術者による本格的な施術が必要です。
もし本当に効果を求めるなら、少し高めの価格でも、「筋肉」「姿勢」といった具体的な判断基準が明確な施術を選ぶことをおすすめします。安さに惑わされず、本物の美容鍼を見極める目を養いましょう!